ゴム製品を保管している間に製品の表面が白くなる現象をブルームといいます。
ゴムはベースポリマーと加硫剤、加硫促進剤、老化防止剤などを配合し、練り上げます。
ブルームの正体はこの加硫に必要な添加材が加硫後にゴム表面に現れたものです。
ブルーム発生の原因はなんでしょう?
ゴムの成形は、熱した金型にゴムを仕込んでプレスして型にゴムを流します。
熱を加えることでゴムと加硫剤(硫黄など)が化学反応を起こして分子結合してゴムが固まります。
適正な加硫時間に満たないと未加硫となり、ゴムに溶け込むはずの加硫剤や加硫促進剤などが
ゴムの中で浮遊状態となりだんだんと表面に移動してくるということになります。
また配合が適正でないとゴムに溶け込まない添加剤というのが成型後にゴム表面に移動してきます。
ゴムの配合で気を付けるのはSP値(溶解パラメータ)です。
溶けるもの、溶かされるもののSP値が近ければ近いほど良く溶け合わさるので、ブルームも
発生しにくくなります。
原因は様々ありますが、そもそもブルームは本当に悪いものなのでしょうか?
ブルームが出たからといって物性的な問題はないのです。
でも見た目が悪いからということで不良となってしまうケースが多々あります。
実は、ゴム表面に出てきて皮膜を作ることでゴムのオゾン劣化(ゴム表面のひび割れ)を防ぐ
働きがあります。
人は見た目で判断するとよく言いますが、もちろん見た目も重要ですが、ゴムを保護している
といった面もあるので一概に悪いものとは言えないのです。
私たちは長年の経験、様々な実験を通してブルーム対策をしてきた実績がありますので、ブルームに
お困りの際はご相談ください。
また、最近ではブルームの発生を抑えることができる材料や物性は変わらずにブルームの発生対策に
特化した配合剤なども発売されており、実際に使用してその効果を確認しております。
他にも外観部品であればシリコンゴムを選択されるのもおススメしております。
ご興味があればお気軽にお問い合わせください。